SILVER EYES

崩れかけた天井から降り注ぐ礫に混じって
差し込む星たちの光が照らす車体をようやく見つけた。

シートにまたがるとセルを押し込んでスタートさせた。
が、急回転するモータが高い音を立てたが、
足元にむき出になっているエンジンは、反応しない。

無機質な追手たちの迫る気配が周囲全体から押し包んできている。
甲高い音がしたかと思うと、
前方の格納扉の一つが爆風でひしゃげ、中から無数の黒い
機械群が姿を現しはじめた。

すばやくキックレバーを起こすと、右足で思い切り踏み込んだ。
エンジンが鋭く共鳴すると、フルスロットルに呼応して唸りを上げた。
威勢よく気流が下へ噴きつけられ、ホバーが急上昇し始める。

空を見上げた。
漆黒に浮かぶ銀色の眼たち。
-今、そこまで翔け上がる-

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